訪問販売のカモリストに載ってしまう

訪問販売を行っているような事業者は、その手法で複数の商材を販売していることが多いです。さらには、同じ経営者が別の名前の販売会社を立ち上げ、同様の手口で訪問販売をしていることもあります。

そのような訪問販売の事業者は、地域の情報、つまり、自分たちが「市場」とするような場所の情報に対して敏感です。「ここはオートロックマンションばかりだから手が出せない」ということや、「この地域は防犯パトロールがうるさい」ということなどを「データ」として収集しているものなのです。

ひとり訪問販売の営業マンを相手にした時点で、その背後にはさまざまな会社、さまざまな営業マンが控えているという風に考えた方がいいでしょう。その時もしも自分が根負けして何かを買ってしまった場合、その後さらに別の営業マンが再び訪れます。それは名刺や名乗りを判断するだけではこの前負けてしまった営業マンとは別の会社であることが多いのですが、偶然にも別の会社の訪問販売員が来たのではなく、「あの家は買ってくれるから行け」という情報が関連会社間で回っているということなのです。

そのような「カモリスト」に載せられてしまったら不運です。「そんなにたくさんの訪問販売会社があったのか」と不思議になるほど、自宅にはさまざまな営業マンが押し寄せることになるからです。不思議がっている間にも相手はどんどん押し寄せ、気がつけばいらない商品ばかりを買わされてしまっている。そのようなことになりかねません。

ですから、訪問販売員を相手にする際は、「ここに来てもムダだ」ということをわからせる必要があるということです。相手に対して最初から明確な「不要だ」という意志を示すことです。さらに言えば、「少しいいな」と感じたものも、その場では、その相手からは「買わない」ということが大切です。その商品は、もっと安い値段で、市場に出回っているはずです。その営業マンはもしかすると、「ここで、自分からしか変えないアイテムです」というかもしれません。ですが、それは「嘘」です。そのような品物は現在では存在しません。探せば、通販などで買うことができる場合がほとんどです。

まずは相手のトークに乗せられないということが大切です。相手の口車に乗ってしまう人が後を絶たないので、そのような営業会社がまだ存続することができています。「買う」ということは、そのような会社、訪問販売という行為を助長することであるということを自覚すべきでしょう。

万が一、何かを買ってしまい、その後別の営業マンの来訪に悩まされるようなことになってしまったようであれば、それは「一過性」のものでもあります。その後一切なにも買わなければいいのです。そうすれば、「ここはもう売れない」という情報が出回り、もう営業マンは来なくなるでしょう。

相手も商売です。商売に有利な情報は、隠されることなく出回るものなのです。訪問販売員を相手にするときには、くれぐれも気をつけましょう。

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