求人に応募したら訪問販売だった場合

世の中にはさまざまな仕事があります。誰でも、法律に抵触しない限り、どんなことでも仕事にしてもいいのが現代です。そして、付け焼き刃のビジネスが成立しないのも現代です。

「働く」ということが万人にとって当たり前であるのに、誰に対しても広く間口を開いているわけではないというのも、現代の特徴です。どこかに勤めて稼ぎたいのであれば、雇い主に対して自分の能力を認めてもらう必要があるのが現代なのです。大学を卒業すれば誰でも働けるわけではありません。「社会に出る」ということにはある程度のハードルがあるものなのです。

だからこそ、世の中には常に「働きたい」というニーズがあります。そこに対して各企業は、自社に対して都合のいいような「人材」を求めているのです。「誰でも雇う」ということではないのです。厳選して、「使える」と判断した人材だけを求めているものなのです。

訪問販売を生業としている会社であれば、それはどのような人材かというと、現代においては「訪問販売をナンセンス」と笑われても平気な精神力を持った人材です。訪問先で厳しい言葉をかけられても、訪問先でどれだけ冷たくあしらわれても、気持ちを切り替えてまた次の訪問先へ向かうことができる人、そのような人であることがまず大前提でしょう。そのうえで、自社の商品を自然と顧客に薦めることができて、クレームなく成約させることができる人材が求められています。

ただ、実際問題として、そのような営業の経験がなければ、そのような技術を予め備えていることは考えにくいのです。だから「とりあえず採用してみて、でききなかったら切り捨てよう」という考えに至ることも多いです。そのような営業会社は、常時人材を募集しています。「簡単な営業のお仕事です」などと謳いながら、実際は過酷な訪問販売だったということも多々あるものです。

仕事を探していて、特にこれといったキャリアもスキルもなく、それでも「働く」必要があるという人にとっては、そのように間口を広げて誰でも採用してくれるような会社というものは「ありがたい」雇い主です。営業の仕事にしても、「これから覚えて抜群の成績でたくさん稼ぐぞ」と、息巻くこともあるでしょう。

ですが、訪問販売という仕事自体が専門職の様相を呈しています。前述した精神的なタフさに加えて、それだけではなくトークのスキルなども求められるものですから、「誰でも簡単に」というわけにはいかないものなのです。それが「仕事の現実」であり、それでも歯を食いしばって耐えるのか、諦めて別の道に進むのかは人に拠るところでしょう。

ただ、訪問販売という過酷な仕事で成果を出すということはその先に役に立つことでもあります。知る限り、訪問販売は本当にキツイ仕事であることは間違いありません。そのような心身ともに疲労する環境でしっかりと仕事ができた人であれば、その先にはもっと活躍できることでしょう。それは間違いありません。ただ、なにをするにしても「まっとうに取り組む」ということを忘れてはいけません。

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